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2009年1月 1日 (木)

2009年 新年のご挨拶

Shinen

新年 あけましておめでとうございます
常日頃、「忘れ形見紀行 ルイン・ドロップ」を御愛顧くださいます皆様方、ならびに気軽にクリックくださいました皆々様方、厚く御礼申し上げます。
重ねて本年もよろしくお願い申し上げます。

準備期間を含めると『ルイン・ドロップ』もこれで3年目に入りました。
『廃墟趣味』なんて声をあらげて名乗れるほどのものではないのかもしれませんが
こういうことを続けていて、なんとなく新参者というレッテルは剥がれてきたのかなぁ…とも思う今日このころです。

当初は、よそ様と同じく、廃墟探訪とそのときの印象を書きつづれてきましたが、ここ1年くらいに廃墟を舞台とした創作という形に移行してきました。

人と違ったことをしたいという、ひねた性格ゆえのことです。
同時に『廃墟というもの』がネガティヴであるとか、サブカルチャー的嗜好というカテゴリーにあることにも疑問がいつも頭にありました。

Sui 『廃墟』は現代遺跡である─

そんな一方的な考えの下、反対側に行ってみよう
廃墟と化したここも、家族の笑顔や働く人の明るい営みがあったに違いない!
と、根拠もさしてない考えで何か表現の仕方を模索してきました。
一方、この世界も識者は大勢いるもので、いくら調べても浅い知識力では到底かないません。

そんな模索が一昨年に連載した『水中メガネ』という創作です。
少なくとも知識量では計れないので楽かな~という逃げでもありますね。

ともかく、この感じでやってみようと…
廃墟の過去ではなく未来を書いてみようと思いました。
また『廃墟』を舞台に「夢」とか「愛」を語ってみたいと大それたことも考えます。
そう考えると『廃墟』というのは、「人から忘れられたもの」という共通点がありながらも性質が違うものがあることに気が付きます。

Pomp 忌み嫌われる場所
ロマンの舞台になる場所
地域の象徴となる建物
町の迷惑者とされる建物
いろいろ見えてきます。

なぜだろう なぜなのだろう 

地域の名士といわれた功労者の家が幽霊屋敷になって
とっくの昔に不採算との名目で廃止された鉄道橋が恋人達のロマンスの場所になる。
矛盾 多くの矛盾があります。
地域活性化の原動力と期待された施設が放漫経営故、負け組の烙印を押され、
時代を大いに支えた町が失速し、生き残りのために立ち上がったときの賞賛は、やがて時代の風で渇ききったとき落伍者の代名詞にされる…

どうしてかな どうしてなのかな 

れっきとした理由はあるんだろう。
でも、なにか忘れていないかな?
期待されて立っていたものの苦悩を…
時代を席巻した征服者が実は、一番孤独な存在であるのかもしれません。

それに明確な答えを出せるほど、博学でも識者でもありませんけど…
これからも自分サイズで、『ルイン・ドロップ』をやっていきたいと思います。
いつまで続くことやらですが。
なにか自分の納得できる答えを探しながら…
それほどに『廃墟』は奥の深いものと感じます。
でも、どこかで言ったことがあります。

『廃墟』がすべてじゃないんだよ─ 

今の「ルイン・ドロップ」の形にしてから
思うところがあって『ナギサ』という幽霊娘の話を書いています。
『廃墟』に自分を語らせるような超越した話には超越した存在が欲しい…と思い、浜の廃屋を撮っていた時に思いました。
どちらかというと、その存在として『肝心なときにできない子』にしておこうという想いがあります。すぐ泣いたり、情に流されたり、常に気持ちが揺れたり、失敗したり…
必要以上の力を発揮したりということは必要ないでしょう。今のところ…
『ルイドロ』の全てをこの子ひとりで1本に束ねさせよう…みたいなことは考えています。
途中から読んだら良くわからなくなってる気もします。
あまり、説明くさいのもなんなので…

Nagisapoppoya

小さいころ、おばあちゃんの家の近くに住んでいて、たまに遊んだ友だち。
歳はいくつか下で、同じ学校へ通ったはずなのに学校では、会ったことのない子。
後に聞いた話では、9歳で逝ったそうです。
その子が『ナギサ』といいました。
数少ない小さな印象が自分の中で『ナギサ』を生かしています。
その程度の私的でノスタルジックな出来事。 
たぶん…

叶った夢よりも 叶わなかった夢
手に入れたものよりも 手に入らなかったもの
告白した恋より できなかった恋
プッツリと切れてしまったから、なおのこと愛おしいのかもしれません。

1番であるものより2番・3番だったもの、あるいはもっと下のことを考えます。
そのほうが自分に近いからでしょう。
記憶の『忘れ形見』は、そういうもの。
『ルイン・ドロップ』もその程度のもので良いと思います。
自分の中では充分一番。自己満と言われれば、それまでか…
それにしては、思いがけない評価を得たり、好感をいただいたりしたことに感謝申し上げます次第です。むしろ頭が上がらないほどです。
昨年は、『廃墟で愛を語る』と公言してやってきましたが、いかがなものでしたでしょうか?
今年は、とくに「これ」というものは挙げませんが、夢や愛や未来を『廃墟』という間接照明で照らしてみたいと思います。

世の中捨てられるものは多いけど
実は捨てたものではありません。
廃墟もそう─

あなたにとって今年1年が最高の年になることをお祈りします。
大丈夫でしょう。生きてるんだからね。
わたしも もちろん生きています。

新年早々おかしな話でしたね。スイマセン…

2009年1月1日 

                     るいん  ねこん

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コメント

あけましておめでとうございます。
昨年は素敵な情報の提供(掲示板カキコ)など、お世話になりました。
今年も宜しくお願いします。

新年早々、素敵なレンガ積みの橋で心が和みました。
レンガとかコンクリート片を見てると、今の時代に逆行してる感じがして、ホッするというか、やっぱ好きですね。

あるHPで知ったんだけど、よく廃墟など行く人の心理は、今の現状に反発しているタイプが多いとか。
僕もその一人なんですね。

不景気など先の見えない日本・・・いや世界だからこそ、今度は古きよき大正~昭和時代の価値を再発見するべきだと思っています。

前置きが長くなりました。
今年もお互い健康やマナーに気をつけながら、楽しく情報発信していきたいと思ってます。

お世話になります。

拓道館

投稿: 拓道館 | 2009年1月 1日 (木) 07時13分

あけおーめんです。

るいん ねこん先輩殿、今年もちゃんと師匠の面倒を見てください。
頼みますよ。


投稿: カナ ブン | 2009年1月 1日 (木) 16時51分

あけましておめでとうございます。
廃墟に興味を持って検索を始め初めてはまったサイトが
ねこんさんの『ルイン・ドロップ』だったので
自分にとっては廃墟マスターピース的存在です。
ただ廃墟だけでなく物語や情緒のある文章にも
いつも引き込まれてしまっています。
これからも楽しみにしていますので頑張って下さい念。

投稿: おおもり | 2009年1月 2日 (金) 23時33分

拓道館様御中:あけましておめでとうございます。ことしもよろくおねがいします。
拓道館のますますの発展をお祈りいたします。
こちらへ遠征の折は是非、連絡ください。

カナブン師匠様:あけおめです。今年もあまりセンチメンタルでない方向でお願いしますよ。
今、電気屋さんからコメントしています。

おおもり様:あけましておめでとうございます
新年早々、嬉しいことを言ってくれますね。
ご期待に添えるよう今年もがんばりたいと思います。
みんながびっくりするようなことを考えていきたいですね。

投稿: ねこん | 2009年1月 3日 (土) 16時16分

 あけおめ、あれ?ネット繋がったの?不通かと思ってた。今年は残りの廃校40程度、廃線は再訪も含め10程度の探索になりそうです。廃校は倒壊、取り壊される前に撮影するので数をこなしたけど、これからは少しじっくりとやりたい

投稿: K・T | 2009年1月 4日 (日) 12時45分

総統様 空けましておめでとうございます
その目標だと数ヶ月でコンプリートですね。
いよいよ道央遠征が始まるのでしょうか?

投稿: ねこん | 2009年1月 4日 (日) 13時12分

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
「水中メガネ」、もうすでに懐かしさを感じますね。
今年も期待しております。

投稿: アツシ | 2009年1月 5日 (月) 01時34分

アツシ様 あけましておめでとうございます
『水中メガネ』に関しては、アナザーストーリーの構想があるので、いずれまた、お目にかけるでしょう。
今年もよろしくお願いします。

投稿: ねこん | 2009年1月 5日 (月) 16時23分

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