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2008年1月31日 (木)

ホロカ ホノカ

旧国鉄士幌線「幌加駅」。そこから徒歩では結構な距離。
辺りに見える建物は開発局の除雪ステーションくらい。
他にタウシュベツ橋梁を含めた旧士幌線の橋梁群と夏場は緑に阻まれて見えにくいトンネルなどが点在しています。

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Dscf4079 幌加駅前を走る三国峠へ至る道を遡ったところに「幌加温泉」への分岐点があります。
雪深い谷間の道を入っていくと道はいきなり湯気を上げて路面が露出。
「こんな山奥にロードヒーティング?」
これは豊富な温泉を集湯パイプを伸ばして道の上の方から路面に流しているためですね。その証拠に路面には緑色の藻が見えます。
ちょうど雨水流しの溝のところで湯が途切れる格好になっているために路面状況が激変しているのです。RVのような車高の高い車なら難なく乗り越えますが、普通の車は慎重に段差を越えましょう。

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湯気の立つ急な斜面を登ると幌加の温泉街。街と言っても宿は2軒。それぞれが谷間の高台部分に砦のように立っています。正面の「鹿の谷温泉旅館」そして洋館風の「幌加温泉」。
四季のはっきりした北海道でもこの辺りでは、里以上に四季の視覚的な差がはっきりしていて、春の芽吹きの色、夏の深緑の緑、秋の紅葉、純白の冬、それぞれの印象がまた格別な景色です。

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Dscf4142 今回は、念願の幌加温泉の方へお邪魔しました。
念願というのは、数度訪れながらいつも主人の仕入れや通院に当たり、留守だったことが多くて無念な思いをしていましたが、大阪の方から1か月程の滞在で湯治客がいたことからそのお湯を楽しむことができました。
…といってもやはり、お留守で隣の「鹿の谷」に入っていると「幌加温泉」宿泊の湯治客が、こちらへ外湯を頂きにきて「主と糠平の町へコーヒーを飲みに行っていたんだよ。もう帰っているよ」と聞き「このチャンス逃すまじ」と雪の上に藻のくっついた緑色の足跡をボテボテつけながらいってみました。

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Dscf4138 念願の洋館風の建物の引き戸を開ける。 ガラガラガラ…
「ごめんくださーい」
「はい はい いらっしゃい」見るからに人のよさそうな主。
「さっき、お留守のようでしたけど向こう(鹿の谷)でここのお客さんとあったんですよ」
「あーちょっと出かけていてね ごめんなさいね」
「外湯をいただきたいんですが」
「はい うちは300円です」 安い。銭湯より安い…

Dscf4140 浴場へ至る廊下は間口に似合わず長い。二階の客室へ至る階段がいい風合いです。
洋館というより古い病院か学校のような印象もある。
温泉の効能書きにも宿の絵が描かれて、固くなりがちな書面が暖かい。
横の壁には文筆家の故山口瞳氏(コピーライター時代の「トリスを飲んでハワイに行こう!」が有名)の手書きエッセイが貼り出されている。

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すでにひと湯こなしてきた体だが入らないともったいない。ましてや千枚田や鍾乳洞に例えられるような浴室だから、なおのこと見ないわけにはいかない。でも片手のタオル、もう片手にカメラというのも異常だ。ドアを開けてみると「…?」話と違うかな?普通の浴槽がひとつ。
どうやら男女どちらも同じ状況ではなかったらしい。
ポカンとしていると窓の外に何かの気配が…

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なんと女湯の窓の外にエゾシカが結集している!そういうふざけたことはシカ同士でやって欲しいところだが、なにやら餌付けでもされているのか何かを貪っていた。
横の壁にノブが壊れて半開きのドアがあり、男湯の方を除いてみる(さっきの湯治のおか客さんはまだ向こうだ。他にはいないだろう)。

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Dscf4121_2 ドアの向こうは正に念願の千枚田!「画像では見たけどこれは凄い!」鍾乳洞の例えもそうだが、テカテカした感じが「エイリアン」の1シーンと言えなくもない。

隅にあるのが食塩泉。手前の大き目のところが硫黄泉。析出物の造形が美しい打たせ湯は、すでに元の湯船の形などわからないくらいになっています。(髪まで濡らすわけにもいかないので打たせ湯は入られず)

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Dscf4125 「すごいなー すごいなー」と言いながらひとりで湯にも入らず撮影。行ったり来たりしていたので浴室内の湯気が濃くなり撮影は終了。ゆっくりお湯を楽しむとしましょう。
うーんいいなー 理屈は何となく知っているから当たり前だけど、地の底からこんなお湯が出てくるのも不思議なものだなー。頭で知っていることと体で感じることには差があるようだ…
そう考えるといろいろなこともそうなんだな。引力も重力も摩擦もその他、人類が歴史の中で解き明かした諸般の現象とその理屈は、教えられて頭で解っているけど体験が伴うと当たり前のことが妙に実感します。

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温泉は、本来大地から無償で渡された「愛」です。その愛に包まれて何だか幸せな気分。そんな愛情のぬくもりに応えるためにも、せめてできる範囲で「地球に優しく」と思った。

でも長湯し過ぎて「愛」に溺れないように…

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