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2008年1月15日 (火)

戦士の休息 ①

男は誰も皆 無口な兵士  
笑って死ねる人生 それさえあればいい

戦後60年 相変わらず世は「受験戦争」とか「企業戦士」とか「経営戦略」など暮らしから戦いの遺構は消えない。想いとはかけ離れたレベルで時代は変わっていく。
「時代は変わったんだ」 「生き残るための努力」 キリギリスになった覚えも無いのに強いられるなにか。後ろめたさもないのに迫り来る脅威。
いったい何を見るのか? 見せられるのか…
かつて戦乱の時代、戦場に駆り出された人々は「1銭5厘の命」と揶揄されたことがある。
召集令状1枚(1銭5厘)でいくらでも連れてこれるということだが当時、予科練に来る者達は面と向かってそれを叩き込まれたそうだ。

「いやぁー今日は6万負けてきたよ」 レジ越しに聞きもしないのに笑って戦果の報告をするおじさん。彼も戦士だろうか…

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親父眉ながら端正な顔のラインと筋の通った鼻。いつか流行ったヘンナブラウン系のルージュをさして明らかに女形。目はすっかり狼狽していますが、どこかのおかみさん人形に比べれば血の通った人のようです。でも、かなり脂が浮いているようでテカリが尋常ではありません。

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Dscf2504 彼らが戦士の休息所として来た所は、旧北海道芽室町立明正小学校。
名前の由来は明治の『明』、大正の『正』。ふたつの時代にわたる学校という意味だそうです。
明治45年創立。昭和63年に最後の児童22名を新設校に委ねて77年の決して長いとは言えない校史は幕を下ろしました。それまで送り出した児童数は1308名と郡部にしては破格の人数。広大な平野の下、当時は一帯の戸数がいかに多かったかを物語ります。

Dscf2513 正面入口は意外と小さく、前にポスト(使用不可)があるので何処かの駅舎のようにも見えます。集合煙突の位置が教室間ではなく、真ん中にズーンと立っているのが変わっているかなぁ…錆びかけた緑のトタン屋根の木造校舎。冬の青空とのコントラストが美しい。

現在の姿は、閉校後、他の廃校などに分散収納していた郷土資料をここに集約。近くにある郷土資料博物館の備品庫として町に管理されています。
そんなわけで校内は農具や馬具、開拓時代の生活用品などが分類整理されています。
観覧は事前に町に申請すれば可能なので、お休みの日だったようですが担当の方に中を見せていただきました。Dscf2476

他にも誰かくるのかな? 聞いたところ…
「1年に1度あるか無いかですね。この前は警察が来ました。」
えーっ警察?
「収蔵品に砲弾があって、爆発の危険もあるので処分になったんですよ」
そういえば、ここを見に来る手続きを教えてくれた役場の人も「新聞のことかい?」と言っていたのはそのことなんだ。
「元の出所は分からなかったんですけど、個人で所有していた方も回りまわって譲り受けたものらしかったです。『●●記念』と掘り込みがあったんで数発持っていて配ったんですね」
へーっ何だか怖い。

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「あそこの児童の協同制作の絵がありますよね。あの、真ん中の2年生のところ。先生がおじいさんに殴打されているらしいですが何かあったんでしょうか?」
「僕は街の学校卒なんで分からないです。確かにそうですよね、殴られてる…」
この件は、閉校記念誌か学校文集で調べてみることにしよう。
よほどインパクトのある出来事だったんだろう。修学旅行の思い出と同レベルなんだからよほどの出来事だったのかも。

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「博物館の方とは定期的に展示品の入れ替えしているんですか?」
「そうするべきなんですけどね。収蔵品の年代でダブったりしているものも多いし、閉館してまでの入れ替えは今のところあまりできないんですよ」
ということですが、ここ自体がひとつの郷土資料館であるかのように綺麗に陳列してあるので、このまま通常公開しても…と思いましたが、町の予算としてはそれはできないところらしいです。

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春になれば今も咲き誇る校庭の桜は見事なものです。体育館の屋根板が錆び付いた色で桜の美観が損なわれるから壊してしまえ!という一意見も広報誌の投書にはありました。
まぁ、人の美観はそれぞれですからとやかく言えたものではないんですけどね。そういうことをあっさり言ってしまうのはちと寂しい…

(つづく)

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コメント

褐色の彼氏にふられたみたいですね、なんとなく戦場のメリークリスマスみたいな印象をうけます。

投稿: カナブン | 2008年1月15日 (火) 19時41分

『メリークリスマス! ミスターカナブン』
終わったばっかりですね。クリスマスは

傷心の彼は、以前めがねを着用でした。
どこいったんだろう…

投稿: ねこん | 2008年1月15日 (火) 21時04分

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