小麦畑の天文台
『あれーっ? このへんだったよねー…』
用事でこちら方面に来たときに、冬に一度訪れた廃校に寄って行こうと思いました。
ところが、土地勘が薄いためか以前訪れたときと景色が変わったり、帰り道だったため本線の反対から 入ろうとしたので、見当違いのところに入り込んだようです。
目印の神社がまったく見当たらない。というより、変に開けている…。入るところを間違えたかな?
ところが、近くに旧国鉄広尾線の駅跡を示す記念碑があり、その駅名が最寄りの地名だったためにグールグル回ることになりました。グーグルアースでも見ておけばこんなことにはなりませんでしょうに…
結果、最初から見ておけば良いのに地図を引っぱり出す…いまだ合併町村のないロードマップを引っぱり出して場所を調べると、この先の本町で曲がる所を手前の宅地で曲がっていたのでした。
しかし、この地図も古いですね。高速道路がほとんどないく、今は廃墟になったところも現役でピンピンしている。どうして、こんな地図をいまだに使っているのかというと、単にものぐさで「現地に行けば何とかなるだろう」「カーナビって焼肉?(極端)」の楽観主義だからです。
基本構造は、神経質っぽいのですが、用途に合わせて横着者になってしまうようです。
そんな性格が幸いして、こういった物件に出会えることが多々あります。
秋蒔き小麦が発芽して幼苗に育った畑の真ん中に廃牧場跡がありました。サイロの外観の痛みからして結構古そうですね。天蓋がドーム型なのがとても珍しいです。大抵はとんがり帽子のものがほとんどですから…
このまま冬を越す麦畑といっても入るのは気が引けるので、外観観察だけにしておきます。この丸みを出すのは意外と難しいのではないかと思いますが、中を見られる位置までいっていないので推測によると、通常の枠組みの上にモルタルを丁寧に厚塗りして作ったカーブではないかというところです。
どこか天文台のようにも見える形状です。ジッと見てると「たまごっち」に見えませんか。
元の住居跡はなく、サイロと牛舎だけが麦畑の中にヒョコンとあって何とも絵画チックです。
「絵になる風景」に出てくる人の痕跡は往々にして「廃」が登場する機会が多いように思います。
個展の絵も新築の家より廃屋が登場する割合が多いのは、単にテーマとしての要素より「家」そのものの風格が人を感銘させるのでしょうか。さすれば「廃」というものの意味合いは何なのでしょう… それを探す旅は続きます。(近場で←横着)
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コメント
強そうなサイロです。
このタイプのサイロを見ると、トーチカや大砲をイメージしちゃいますね。
新築の家を描いたら、建築パースになっちゃいます。
投稿: カナブン | 2007年11月 2日 (金) 17時39分
環境科でしたか?
この手のサイロは、施主自ら手がけることが多いので個性的です。
しっかり塗った壁はそう簡単に崩れないようです。
投稿: ねこん | 2007年11月 2日 (金) 19時04分