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2007年10月 3日 (水)

サッちゃんの屋根裏部屋 ②

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 ここが人の住処としての『廃』になった時期は、当初の検分で間違ってはいないと思いますが少し、妙な箇所が…

Dscf4563 2階は、平屋の家に半ば強引に作ったようで、屋根裏部屋という感じがします。室内の造作も1階に比べて中途半端なことが、なおさらその気にさせるのでしょう。
 部屋の中に見える円筒形のものは、ガス式の火鉢。ずっと後の時代に作られたものでこの家には、そぐいません。後年に持ち込まれたものでしょう。すると、ここは廃墟後に何らかの形で利用されていたのかもしれませんね。
 年季も入り、ライフラインも止まっているので暮らしには、不向きですが…

 最も不似合いなものが『少年アシベ』の下敷きを見つけたことです。おおよそですが、ゴマちゃんは、アニメでも1991年ですから70年代中期頃から現状の廃屋には不適合な遺物ですね。
 たぶん、ここは秘密基地といったもので機能していたのかもしれません。

Dscf4561

Dscf4570  子どもの秘密基地に使われていたのなら、その頃からも20年弱。それっぽく置いてある暖房(ガス火鉢)も物置代わりの下から持ってきたものの使えなかったのでしょう。
 掃除をした様子もありませんし…でも、学習机らしき台の上は埃も薄く、本の下はきれいなので拭いて使っていたことが分かります。

Dscf4564  これほど古い家ではありませんでしたが、ねこんも小学校低学年の頃、近所の空き家を秘密基地というか秘密の場所的な感覚で、見つかって死ぬほど怒られるまでは、その家で古い漫画やアルバムをパラパラ読んでいました。
 なにか、数年から数十年過去に来たような、時の止まった世界にいたような気がしていました。
 この記憶が最も古い『廃墟』体験だったかもしれません。こういう場所を自分にとって特殊(あるいは聖なる)な場所にしていた感覚は何となく理解できますね。当時はひとりでそこにいても不思議と怖いなんて気持はなかったように記憶します。

Dscf4565  古ぼけたノートの裏表紙には『●●●●さちこ』の名前。梁にぶら下げたキツネのマスコット… できる限りの空間演出もしていたようです。この屋根裏部屋でひとり、絵を描いたり本を読んでいたようで、秘密基地というより別荘的な気持があったのかもしれないですね。

 サッちゃんは大きくなって 、ここへは来なくなってしまったのですね。それは、成長に伴う心の変化で、ごく普通のことなのでしょう。

Dscf4567サッちゃんがね 遠くへ行っちゃうって ほんとかな
だけど ちっちゃいから ぼくのこと わすれてしまうだろ
さびしいな サッちゃん 』

『僕』はこの家 『遠くへ行っちゃう』は成長していくこと…
そう考えると少し寂しくなってきました。

大好きな『バナナ』の本もここに…

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コメント

いつも感動をありがとうございます。
寂しさの中の暖かさ、ねこんさんの真骨頂。

投稿: アツシ | 2007年10月 4日 (木) 01時43分

アツシ様
 恐縮です。猫のひと蹴りで消えるような長文ですが、廃墟の何かが、インスピレーションをくれているのだと思います。さほど読書家でもない、ねこんなので…
いつもありがとうございます

投稿: ねこん | 2007年10月 4日 (木) 06時50分

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