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2007年9月29日 (土)

ブラボー!聖マッスル

 ビリーも顔面蒼白になるような筋肉質の肉体。その肉体を誇示しながらも恥ずかしさ故、噴射するような汗。
 モラリストの本心とマッスルマニアの本音がぶつかり合うブロンズ色の兄貴。

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 我、師匠によると『山上たつひこの漫画でこんなのがあったね…』
そういえば海パンひとつで蝶ネクタイ。虚ろな目をしたキャラクターがいたような気もします。
 超プレミア付き漫画古書で『聖マッスル』というのがあったそうです。

 男が花畑の中で目覚めると以前の記憶が一切無い。ふと気がつくと自分が彫刻のように完璧な筋肉の体を持っていることに気がついて、しばし自分に惚れ惚れするという始まりの話らしいです。連載当時は中途強引打ち切りの様相もあったそうですが、かなり奇想天外な話の筋らしく既に絶版の今、さらにプレミアが付き、専門店でも高額の買取をしているそうです。

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Dscf9385 さて、こちらの『聖マッスル』はドライブインの横手の池の淵にゆったりと構えていますが、手前の巨大な地域案内マップの看板に隠れて、ほとんど認識されることはありません。
 地域の人が山側へ向かうとき近道に使っている道につながる沿道なので土地の人には認識されているのでしょう。
 池にむかって放水するバルブを隠すためにかぶされていますが、管理が行き届いているともいい辛く、池に肝心の魚がいるような気がしませんでした。仲間がいるかと周囲を探しましたが、どうやら彼ひとりのようです。
 欧風、とくにローマかギリシャのイメージを作ろうとしたのかもしれませんが、付帯した施設はすでに閉鎖されてしまい。ドライブイン本体を除いては現役は彼ひとりになってしまいました。

Dscf9400  前を走る道の先はレンガ建ての工房(倉庫を改造再生したものか?)だったところでした。
そこは数年前に閉鎖されてしまい、間口を預かる案内役でもあった彼は、存在意義を無くしてしまい、結果として自分の筋肉に対してストイックなほど固執するようになったのでしょう。

 ボディビルダーのように異形のごとく肥大した筋肉ではなく、まさに美と呼ぶにふさわしい彼の体にエールを送りましょう。何かと噂の渦中になるこの街に活気をもたらすためにも…

ブラボー! マッスルでハッスル!

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コメント

リクエストに応えていただき、ありがとうございます。
師匠思いの先輩ですね。
漫画「がきデカ」に「練馬変態倶楽部」という、動物柄のパンツ一丁のマッスル青年3人組が出てきました、それを思いだして笑っちゃいました。
水面に映る自分の姿に恋をしたナルシス、そんな彼氏に会ってみたいです。

投稿: カナブン | 2007年9月29日 (土) 08時56分

えー!こんな人いたんだ!ぜんぜん気付きませんでした。先月行ったのに・・・。
レンガ倉庫はもともと発電所だったところです。
あ、中には入りませんでした。

投稿: haru | 2007年9月29日 (土) 09時54分

お師匠様>周辺情報が乏しいのでグチャグチャになってしましました。見様によっては小泉元首相にも見えます。
『がきデカ』は警官なのに「デカ」だったんですね。妙に物産や郷土ギャグがあったマンガでした。「八丈島のキョン!」

はる様>発電所ですか。レンガ積みに年期が入っているな…と思いましたがやはり再利用か。裏の山肌にも橋脚跡らしきものが見えましたね。

投稿: ねこん | 2007年9月29日 (土) 10時53分

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