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2007年7月31日 (火)

栴檀は双葉より芳し

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『栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)』
栴檀(せんだん)は白檀(びゃくだん)ともいいます。サンダル・ウッドのことですね。

Dscf7301  白檀は熱する(火をつける)ことなく香りをだすため、古くから高貴な香木とされてお香以外にも仏像などの彫刻から扇子、数珠などの素材に用いられています。

 発芽したばかりの二葉の頃から早くも良い香りを放つ。そのように、英雄や俊才のような大成する人は幼い時分から、人並み外れて優れたところがあるものだという意で、その言葉から名づけられたのがこの双葉幼稚園です。

大正11年にこの地域に最初に建てられた幼稚園で、その建築には前園長の学んだフリードリッヒ・フレーベルの保育思想が反映されており、立方体と球体を組み合わせたドーム屋根がこの幼稚園のシンボルとなっています。

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 フレーベルは教育のための玩具として『恩物(おんぶつ)』を考案しています。

球や立方体などで数学的な学習や身の回りのものをそれで表現したりして遊ぶもので、教育玩具の始まりでもありました。この考えを生かしたデザインの建築物が、この幼稚園なのです。

 当時の技術としては、屋根のカーブを出すのが難しかったらしく、たくさんの模型を作り、真っ直ぐな木を曲げる研究もなされてじっくり時間をかけて作られたものなのだそうです。

 十勝沖地震の後に園児の避難を円滑にする目的で入口を広げた以外は、全く当時のままです。現役の幼稚園であるため内部は公開されていませんが柱は全て面取りが施されて、建具は全てアーチ型にデザインされているそうです。ドームの下は子ども達の遊戯室。

 この優雅で独創的な完成度の高さから大阪の愛珠幼稚園と並び、日本を代表する幼稚園建築とされています。

 当初よく知らなかったので建設当時、高官の舞踏会場だったのかと思っていましたが初めから現在まで続く歴史ある幼稚園でした。
 レンガの味も捨てがたいですが、こんな浪漫を感じさせる幼稚園もいいですね。

ここに通う子たちは、まさに白檀の双葉のように思えてきます。

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コメント

先輩は木に登って撮影してるのでしょうか?
そんなことより素敵な建物です、屋根の赤も実にいい、これは是非おじゃましたいような。

投稿: カナブン | 2007年7月31日 (火) 08時04分

「わたしは翼を持つ猫。オホホホホホ…」 なんてね。
ここの南側には大きな建物があります。幼稚園側からだとかなりの威圧感は否めません。
子どもたちは大きな壁を見ながら日々過ごしているのは少々残念です。

投稿: ねこん | 2007年7月31日 (火) 10時56分

素敵ですね。私もこういうところに通いたかった…
と思っても、幼いときは建物の価値観なんてわからないんでしょうけどw

南側の建物の屋上からの撮影ですか?
その行動力には脱帽ですw

投稿: haru | 2007年7月31日 (火) 18時58分

haru様
本来の目的は隣だったのです。
外を見ると「おーっ!」だったので各階から撮りました。
でも、こちら側は最悪でミステリーな空間でした…。

投稿: ねこん | 2007年8月 1日 (水) 17時49分

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