廃ボウリング場の闇に潜むもの 潜入編③
狂乱物価の犠牲者とも言えるこの亡骸の中、ハンドライトの光に闇が生き物のように退きます。静かに用心深く歩いているつもりですが、やや埃がたってオーブ状のものが写りこみます。たぶん、ほとんど鳩の糞だから防塵マスクがあって良かったと思いました。
2階の部屋はミーティングルームのようで2間続いていました。ソファーが数脚ある他はほとんど物は残ってはいません。ところで不思議とこの部屋には窓がありません。全て壁で塞いであるというよりはじめから窓は作っていないようです。1階も入口正面のガラス張り部分以外窓はありません。窓があるのは主にスタッフルームとホールを囲むボイラー室だけになります。
『キン…』 ホールの方からかすかに金属音が。鳩かな?鳩だよね。どこかにまだ、入れる所があるのか…。一応、ライトで確認しますが広い闇の中では奥まで確認できず…
ここから撮影したのがトップの写真ですが、中央付近になにやらストロボ光を反射するものがあります。そこに行ってみようと1階に下り、階段を回り込むと…備品などの山。
2階を片付けたとき、上からここに物を落としていたようですね。
トップ画像で分かりましたが正面から見て右の方(画像では下の方)にはレーンは無かったようです。
レーン入口にある棚の並びが途中で途切れてロビーと同じ赤いじゅうたんが張られています。レーンとの境目には壁のようなものが倒れています。この壁がボールを叩き込んであった壁です。壁といっても垂木の枠に板を打ち付けてあるもので片側にカーブがあり何らかの看板(大会などの)であるようです。ボールなどが乗り、重くて確認はできませんでした。
実際、内部探索中は真っ暗で、方向感覚は全く分からなくなりました。後で画像を見て把握できましたが、この時は『さっきの場所』にも行き着けないほどです。窓は全て板張りされ、それが古いものと新しいものを重ねて打ち付けてあるので昼間でもその暗さは、ほとんど変わらないでしょう。
さっきの『光を反射するもの』がある場所を階段の位置を見ながら行ってみますがなかなか見つかりません。
ここかな?という場所に来てみると短く切られた廃線コードの山。それにわりと新しく見えるワイヤーカッターもありました。作業の途中で忘れられた異物であるようです。
そこからさほど離れていないところにデイパックが放置されています。これは新しい…。
中をチェックすると今時の薬店やスーパーで購入できる防塵マスクが入っていました。埃も被っていないので、ごく最近ここに入った者がいたようです。やはり、内部において視界が利かないところから置いた場所が分からず、たいしたものも入っていないことから放置していったのでしょうか。
心霊風に言うならば、『あまりの恐怖に取るものも取りあえず逃げ出した』と表現できそうです。
(つづく)
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コメント
フロア全体写真いいですね~。
でも真っ暗なんですよね?
私だったら心が折れそうです(笑)
投稿: のん | 2007年5月26日 (土) 00時49分
ほぼ、目張り状態ですから昼間でも変わらないと思いますよ。
なので方向感覚が狂ってさっきの場所といったところに行き着けなくなってしまいます。
投稿: ねこん | 2007年5月26日 (土) 01時13分