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2007年5月26日 (土)

廃ボウリング場の闇に潜むもの 『出現』

Photo_6

Dscf4481  暗闇に惑わされながら歩くのは、恐怖感半分、好奇心半分。ほんの少し興味の方が勝っているようで、なにやら期待をもって見てきました。
 30数年閉ざされた内部は思ったほど物は残されていなかったようです。それでもいくつか当時のままの断片が残されていました。
 カレンダーは1974年。時計も当時の時間を凍結しています。神棚は奉り人も無いまま、この城を静かに治めています。

 外部のバリケードを修復するまでは建物上部の明かり取りの窓(ガラスは割られている)から鳩が内部に自由に出入りし、ひとつのコミュニティが創造されていたのでしょう。
 それも今ではネットが張られ、内と外とが遮断されてしまいました。内に取り残されたものは二度と光の中に飛び立つこと無く、闇の中で力尽きていったのでしょう。彼らにとってはカラスやそのほかの猛禽類そして人間にも脅かされない安息の城には違いなかっことでしょう。

 頭の中に心地よく響く並んだピンの破裂音。感嘆と歓声。重い玉に込められた小さな祈りと祝福の笑顔。それらが蒸発したかのように消え去り、あるいは持ち出されて城は人が去ることで放射冷却を起こしたかのように冷え込んでいきました。
 ここは町の栄華を知らせる遺跡であるかのように静かにたたずみ、今日も変わらず朝日と夕日をうけて通りを見つめています。

 このなかに光が射しこむのは、この地から城が消える日までは無いことでしょう。

Dscf4460  最後にフロアの奥に実況席のような小部屋がありました。
昔、テレビで見た『人食いアメーバの恐怖2(ビデオ既出:廃版?)』というSF映画がありました。調査隊が南極から持ち帰った検体(ブロブと名づけられる)が動物や人を食べながら増大し、それを目撃した一組の男女が人々にうったえるが信じてもらえず、クライマックスには町で一番人が集まるボウリング場になだれ込んでくるというストーリーです。
 先の男女がボウリング場で最後にブロブに追い詰められるのがこんな部屋でした。
アメリカ映画ですが時代的には「●ボウル」と一致すると思います。機会があったら見てみてね。

これで30数年封印された『●ボウル』の報告を終わります。

Dscf4459

あれ? 何か忘れていましたね。
『一体何が出たんだ!?』ってところでしょうか…
画像は撮っておらず、また後日画像の再チェックでも出てきませんが確かに出ました。
そのことをお話します。

 『●ボウル』探査に伴い、連れに「30分くらいで終わるから一回りしてきて」と別れ、探査終了後正面入口あたりでTEL。そこで待っていたとき。
 改めて外からバリケードを見ながら「頑丈にしたものだな…」と見回っていました。修復前、外から死角になる部分が破られて大きな穴が開いていて「この辺りからは入れたんだ…」と手を当てながら見つめていたそのとき…

「ドン ドン…」 中からこちらを追い払うかのように叩き返す音。「ゲッ!なんだ?」
思わず後ずさり。なおも音は「ドン!ドン!ドン!ドン…」と大きく、早くなってきます。
「えっ!やばい!やばいよ…」とっさに入口階段の下にとりあえず避難。眉唾とはいえ噂のあった場所なのでとりあえず逃げようかとも思いましたが、こんな時間にこんな場所でいったい…正体を見届けたい気持が勝り、気配を殺して様子を伺います。

 夜空の下、幹線沿いとはいえ裏には住宅街を抱えるこの場所で、怒りに満ちたように中から板張りを壊そうとするもの…中にはなにもいなかったはず…
連れにメールを送り、少し迎えを待たせて音の位置が確認できる物影に移動。

「バリン! メキメキメキ…」 ついに何かが出てくる様子。
そして、中から這い出るように影が抜け出してきました。そしてよろけるようにして立ち上がると回りの様子を調べだしました。(移動してなかったら見つかったな…)

 中から出てきたのは、50代半ばの男。最初から中にいたようで潜入時、こちらに気づいて潜んでいたようです。でも、こんな時間にここで何を?同業者と思えないこともありませんでしたが、そうではない様子。
 男は少し離れた公団住宅の中に消えていきました。背には中で見たリュックが…。

 おそらくこの男は中へ銅線狙いで侵入していたようです。中で見た電線被膜の山・ワイヤーカッター・マスク入りのリュック
 銅の不足から回収業者のところにも「銅線高値買取します」の表示があるので目的は電線でしょう。残されているものは少ないとはいえ、目ざといものです。
 でも、あの闇の中でひとり黙々と作業していたと思うと、しかるべきところに報告という気にはなりませんでした。

 中にいる間、ずっとこちらの様子を伺い隠れていたようです。 もし、内部で知らず知らずに追い詰めていたと考えると、はちあわせした場合、非常にまずかったですね。それはここに限ったことではないですし…

ご用心のほど…

後日「●ボウル全画像(未使用含む)解説」公開します

※ここは上記のような危険をはらんでいる上、非合法的な侵入は本来不可です。
 何より霊現象よりもリアルな危険性があります。

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コメント

もし自分がこの物件を目の前にしたらと考えたら、真っ暗すぎて「廃墟美が感じられない」と思い撤退するかもしれません。
それを十分楽しめる展開で見させてもらいました、さすが私の弟子のねこん先輩。
しかし結果ねこん先輩は逆ウォチングされてたわけですね(笑)、私も今後十分注意したいと思います。

投稿: カナブン | 2007年5月26日 (土) 22時39分

人によって廃墟の利用の仕方は様々なんですね。
それぞれが一同にバッティングしたらどうなることでしょう。

投稿: ねこん | 2007年5月26日 (土) 23時35分

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