« わたしの臨死体験 | トップページ | 笹海の箱舟 »

2007年4月19日 (木)

廃の発展場

Dscf1574

 ここはT川流域の某所、E町。この道は右側に川、左側に山の登坂を伴うカーブ地帯。
右側の川面には、その昔近郊流域の稲作の用水のためT川の水位を上げる目的で作られた堰堤が見えます。一帯の稲作は少し昔、国の減反政策で徐々に水田が減っていき、現在は皆無の状態。水門や水路だけが当時の面影を残しています。

 道の向こう側にある建物、あれも廃墟です。(ただし、町の管理下にあります。)
 そして、この道も廃道となればここは廃墟の発展場です。

Dscf1577  昔、重版の大ヒットになりました故・中岡利哉氏の著書、『恐怖の心霊写真集』第3弾の最恐の写真の舞台がこの辺りになりました。丁度右側眼下に伸びる堰堤は秋鮭のダイナミックな溯上がみることができる観光スポットとして展望台(こちらも老朽化で閉鎖中)も設けられ、観光の振興に一役買っていましたが、「この道から見下ろした堰堤のシーン全体に白装束の女性の上半身が重っている」そんな写真です。
 真意の程はわかりませんが、この辺りで夜間、男性がひとりで車を走らせていると後部座席にいつの間にか女性が乗っているという話も過去に世間に伝わっていました。

Dscf1572  現在、山を縫うようにひかれたこの道も山を貫通するトンネルに取って代わられ、数百メートルのこの区間の前後は大きな土嚢で封鎖されています。

 北海道の広大なロケーションを実感できるこの場所ですが今は、訪れる人もまばらで堰堤改修に伴う護岸工事関係の車両の頻繁な出入りが見える真冬のある日です。

|

« わたしの臨死体験 | トップページ | 笹海の箱舟 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 廃の発展場:

« わたしの臨死体験 | トップページ | 笹海の箱舟 »