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2007年3月21日 (水)

マザーグースの教室 CLASS-A

Dscf1188

 こちらはグース(ガチョウ)では無く、レグフォン(にわとり)です。でも現実と夢幻のおりなす不思議な雰囲気のひろがるこの学び舎から『マザーグースの教室』と名づけてみました。

Dscf1169  この学校はS村の西端、日高山脈が間近に迫る丘陵地で自然のロケーションも素晴らしい土地です。平坦な十勝平野の中でも適度な起伏が連なり自然の偏重的リズムが織り成す中、酪農家が点々としているのどかで牧歌的な風景です。
 ただ、現実は風景と共存的だったわけではなく、この学び舎は平成を迎えることなく、昭和59年に56年の校史に幕を閉じました。
 昭和3年創立、1,010名の卒業生を送り出しましたが閉校時の児童は17名。ここと同時代の学校建設はそのほとんどが教員住宅を含め、父兄の手で行われていていました。
 農業人は意外と何でもこなすバイプレイヤーなのです。ただ現在のような鉄筋数階建ての形では、さすがに玄人仕事になりますが平屋のブロック積みはお手の物だったようです。ただ、本業と平行しての建築はその労苦は計り知れないものだったでしょう。だから、閉校止む無しとなった時の無念さは実際にその学校で学んだ子ども達より感慨深かったでしょう。ですからこの学びの地に立つ閉校記念碑は、学び舎に関わる全生徒と全職員の名が余すことなく刻まれているのです。

Dscf1168_1  幾年か後、この学校に3人の新しい校長先生がやってきました。今まで紹介してきた学校と違い、ここの先生は役目を終えた木々たちに新しい命を吹き込むバイプレイヤーの、言うなれば『魔法学園』だったわけです。
 朽木、枯れ木、枯れ草、解体材、倒木など一風景、一時代を生きた木々たちに不思議なエッセンスを使って生まれ変わらせる、そんな学園です。
 そこは、木々たちの前世、来世を予感させる命の工房。そこに集まる一塊の大自然の躯が無限な可能性を持って語りかけてきます。

 この学校に訪れて、校地内で生活する校長先生の一人にお願いして、前時代と現時代の交差する不思議な校内を案内していただきました。

 続きは、また明日…

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コメント

こっここいいね、心に響くねこの空間!写真撮りにいきたいっす。
久しぶりだな~芸術に感動するの。

投稿: カナブン | 2007年3月21日 (水) 09時05分

カナブン様
ここは、出し惜しみ物件で、まったく内部をしらずに訪れてびっくり!管理人の方に案内して頂いている間も『凄いですね~』を連発してしまいました。
カナブンロードを20キロほど奥に入ります。
写真では分かりませんが、実はあの彫刻は只者ではありません。
残念ながらこの日は、この作者の方は不在でしたが次回はお土産をもって行きたいところです。

投稿: ねこん | 2007年3月21日 (水) 15時31分

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