然○マヨヒガ その2
さて、心象風景が“北海道廃墟椿”によって開花したわけですが、知っているだけに行ってみたくなりました。かなりの緑が残っているとはいえ、時はもう秋。秋晴れの日でしたが平坦な十勝平野にあっても山岳地帯が近いので辺りはゆるい秋雨が舞っています。回りは畑としての機能が残っているようで3番牧草(家畜用の乾牧草。主に三毛作)の刈り取り後で、まるで手入れの行き届いた芝生のような…。何となくネイチャーガーデンを思わせます。夏場は屋敷回りの木々の葉で覆い隠されているこの廃屋は、その全体を見せています。
襖などの建具は取り外されているか、朽ちてバラバラにはじけています。家具がふたつ横倒しになっていて、くしゃくしゃになった敷物が1枚、他には古いストーブ台と流し台。奥の床の間らしきところの上部に小さな神棚に使われていたと思われる祠状の箱が…でも暮らしていた人の痕跡に何か乏しいですね…
あっ!『フライデー』発見! これは住人が残した…んな訳ありませんね…後に入った人が捨てたものでしょう。
廃墟後に人がちょくちょく来ていた痕跡がありますが、元々の住人の暮らしを感じたいところです。
家の大きさのわりに中は広く感じられますね。戸板の類をはずしてあるからですから。これが人が集う和建築の強みでしょう。
『おっ?これは!』
非常に見づらいものですが 絵を見つけました。星がたくさん書き込んであって『天の川』と…この辺りに近所の家は目の届くところにはありませんから、これがこの家に暮らした人々の痕跡を証明する唯一のものです。
この辺りは元々街の灯りも届かないところで、夜は手も届かんばかりの満天の星空を見ることができたことでしょう。
(つづく)
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コメント
私がこの物件をUPしたのは当時ネタに困っていたからですが、ねこんさんはしっかり濃い内容にまとめてますね。
とりあえずフライデーの犯人は私じゃないことをご理解ください。
投稿: カナブン | 2007年2月24日 (土) 18時42分